【Vol.116】 ドラッカーに学ぶ働き方改革 ~長時間労働をどのように是正していくか ⑨~
知識労働者の生産性を高めるために、次に考えないといけないことは
知識労働者が生産性を高められるよう、2つの条件を整えることです。
1つ目の条件は、知識労働者の自主性と責任です。
知識労働者には、自分の仕事は何かを考えさせ、
達成すべき成果を考えさせることが必要である。
ドラッカーのマネジメントの基本と原則では、そのように言われています。
なぜなら、知識労働者は自主的でなければならないからです。
例えば、同じ分野で仕事をしていても、個人の持つ知識は
一人ひとり異なり、すべての知識労働者は、
その人なりの独自の知識体系や考え方をもっています。
よって、相手を受け入れ、尊重し、自ら考えてもらい、
自主的に働いてもらうということは、本人のモチベーションにもつながり、
生産性を向上するうえでは、とても重要な要素であります。
また知識労働者は、自分の専門分野に、誰よりも精通していなければなりません。
なぜなら、その分野の知識を持っていることで報酬を得ているからです。
従って、何が自分の仕事かを定義したら、知識労働者は自分のやり方で
仕事を進め、結果に責任を持たなくてはなりません。
それが、「自主性と責任」ということです。
知識労働者は、
・何に集中すべきか
・どんな成果を上げるべきか
・自分は何に責任を負っているのか
・期限はいつまでか
そういったことを、よく考えないといけません。
知識労働には、自主性と責任、両方が必要である。
ピーター.F.ドラッカーは、そのように言っています。
受動的で、やらされる感が多い組織において、そこで働く皆さんは
どのような気持ちで働いているか、想像ができますか?
そのような組織の生産性は高いでしょうか、低いでしょうか?