【Vol.152】 ドラッカーに学ぶ 帰属感と貢献意識

11/23日付の日経新聞で、早稲田大学の谷口真美教授が、
経営戦略としてのダイバーシティについて記載されていらっしゃいました。
ポイントは、以下の通りです。

・インクルージョンとは自らが受容されているという個人の意識を意味する
・それに加え、帰属感を指している
・居心地のよい職場にすることは、従業員の仲たがいや離職を
防ぐために必要だが、経営におけるインクルージョンは
仲間はずれにしないだけでは達成できない
・重要なのは、職場や組織の価値創造に、個として貢献しているという
意識を持てるかどうか
・日本でもインクルージョンに取り組んでいる企業はあるが、
多くは従業員の貢献意識まで見ていない
・従業員の帰属感、貢献意識が重要
・個人、職場、部門、組織が関わりながら、成果につながる過程を
見ていくには、経営者をはじめとする全社的な取り組みが欠かせない

ワークエンゲージメントが叫ばれて久しくなりますが、
ダイバーシティやインクルージョンも、世の中に浸透して
きているのではないかと、そのように思います。
それでもまだ、帰属感や貢献感に経営課題があることを
示唆されているように聞こえてきます。

帰属感については、

「自分はどこに属するべきか、どこに属さないべきか?
責任を持たなければならない。」

ピーター.F.ドラッカーは、そのように言っています。

「何のために自分はこの仕事をしているのか?」

という、個人における使命を踏まえたうえで、
強みを活かして貢献するという、そういう組織体制を整えていくことに、
まだまだ経営課題が残されているのかもしれません。

そして、貢献意識を高めていくためには、会社のミッション、
部門のミッション、グループのミッション、
そして個人のミッションを踏まえ、自らの強みを活かして、
どのように貢献をしていくのか?

最高に貢献するために、本来何がなされるべきなのか?

本人一人ひとりが真剣に考えないといけない。
そして、本人のモチベーションも高くないといけない。

ドラッカーのマネジメントの基本と原則では、そのように言われています。

そのように仕事内容を見直し、再定義をおこなうことにより、
成果目標も自ずと決まり、そして仕事の質についても、
上司と部下の間で、話し合うことができるようになります。

そして、組織や部門におけるイノベーション(価値創造)に
全社的に取り組むことによって、個人における貢献感の
意識が高まっていきます。

イノベーションは業績が好調だから、あるいは業績が
下がってきているから取り組むというようなテーマではなく、
毎年の計画、あるいは中長期経営計画の中に、
イノベーションの計画は入っていないといけません。

このような取り組みは、経営者と経営管理者全体で
取り組むことによって組織が活性化され、生産性も高まり、
成果が出やすい状態に近づいていくと、そのように思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です