【Vol.160】 ドラッカーに学ぶ 成長企業の特徴とは?

ネットフリックスは第三者が作ったテレビや映画の
ライセンスを取得し、インターネットで有料配信しています。
そして、そこから得た利益で、自社で動画を制作し、
その動画を流すという事業もしているそうです。

ネットフリックスの契約者数(5,085万人)は、
アメリカのケーブルテレビ主要6社の契約者数(4,861万人)を上回り、
ネットフリックスの台頭により、
ウォルト・ディズニーによる21世紀フォックスの事業買収という
業界再編を助長したと言われています。

映画産業の中心地であるハリウッドで、ビッグシックスと呼ばれている
ウォルト・ディズニー、ワーナー・ブラザーズ、
パラマウント、ソニー・ピクチャーズ、
20世紀フォックス、ユニバーサル・スタジオといった
老舗のハリウッド企業は、知名度の高いブランド作品を持ち、
有名な監督や俳優とともに、マーケティングよりも
創造性に重きを置き、プロデューサーの経験や人脈で、
作り手主導で作品を制作してきたと言われています。

一方で、ネットフリックスは、シリコンバレーに分析チームを抱え、
1億人分の視聴データから、法則性や将来を予測していると言います。
AIを駆使し、どの作品をどの媒体で見たかなど、
100超の項目をもとに個々の会員の嗜好を把握し、
視聴者の嗜好に合わせて推奨画面のデザインを変え、
対象を絞ってメールで宣伝をして視聴につなげていくという、
AIが浸透する前から顧客志向で、ユーザーの好みやニーズを
分析することを何よりも重視してきた組織だそうです。

この両社は対極にあります。

ネットフリックスのような成長企業の特徴とは何か?

ドラッカーのマネジメントの基本と原則で言うと、

「顧客にとっての価値は何か?」

という、ドラッカー5つの質問の基本と原則に
しっかりと取り組んでいることです。

顧客データを分析しながら、世の中のニーズ、
顧客が求めていることは何かを、真剣に考えていることです。
ITを駆使して、効率的にそれを理解し、商品・サービスの提供に
つなげていることが、大きなポイントです。

製品ではなく顧客からスタートせよ。
マーケティングは顧客からスタートすること。
顧客の現実、欲求、価値からスタートする。

ピーター.F.ドラッカーは、そのように言っています。

マーケティングの究極の狙いは、販売を不要にすることである。
マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを
顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。

ドラッカーのマネジメントの基本と原則では、そのように言われています。

私たち、営業はすぐ売りたがります。
営業だから、売って業績を上げていくことが仕事ではあります。

私たちに、一見簡単そうで、意外とできていないかもしれないのが、

顧客と一体化することを目指さすこと。

それが上手にできる人(組織)と、そうでない人(組織)に
わかれているのかもしれません。

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