【Vol.165】 組織行動診断で組織成長のヒントを掴む
ヤマト運輸は昨年に取引量が多い大口顧客1,100社と
値上げ交渉をし、そのうち4割が運賃改定を受け入れず
他社に流れたと言われています。
人手不足は慢性的に続いており、宅配業界における
リーディングカンパニーであっても、
売上、取扱個数を減らしてでも財務と組織の課題を
改善していくというのは、大きな決断だと思います。
四大監査法人の1つであるあずさ監査法人の理事や幹部は、
「3月期本決算を控える4~5月は、徹夜や休日出勤が当たり前。
ブラック企業と言われても仕方ない」と、現状の実態を認めています。
年々強まる人手不足がネックとなり、現場は過重労働を強いられており、
仕事を抜本的に変える必要があると判断されたそうです。
新規案件の受注を1年間停止し、その間に監査作業の工程を見直し、
法人全体の作業量を3割減らそうとしています。
そして近い将来やってくる、AIの導入にも備えようとしています。
先日、2020年12月までの3ヵ年計画を発表した横浜ゴムは、
規模を追わず、収益性を徹底して高める戦略を掲げ、
乗用車用では高級車への納入を増やし、
農業機械用などニッチ分野でも磨きをかけると発表がありました。
労働人口が減少していく中、大手企業であっても
ブランドイメージがよく、ホワイト企業でないと、
人もなかなか集められない時代になってきています。
日本の市場は競争が激しく、頭打ちか縮小傾向にあるため、
海外進出やM&Aを検討するか、あるいは規模を追わず、
競争が少ない市場でシェアを広げ、利益を改善していくか、
イノベーションを追い求めていくか、
各社戦略はさまざまです。
世の中のニーズは何か?
社会は今、何を求めているのか?
強み・卓越性を活かして何に応えていくのか?
市場を観察し、対話を重ねつつ、
一方で社員/スタッフの声にも耳を傾け、
社内の課題、問題を客観的に捉え、
問題の本質を理解したうえで
短期、中長期アクションプランを考え、
実行に移していく。
やりがいや充実感、帰属感や貢献感を感じられ、
従業員満足度が高く、成果が上がりやすい状態。
そういう生産性が高い組織をつくりあげていくことも、
経営者、経営管理者の腕の見せどころです。
私たち、中小企業の課題も同じです。
中小企業とってのメリットは、意思決定と舵取りを
すぐに行っていけることです。
ちなみに、組織の問題・課題を可視化し、客観的に見つめ整理をし、
アクションにつなげていくには、組織行動診断(BBA)は
お勧めのツールです。