【Vol.6】 挑戦的な仕事が人を育てる
先週、経営者や組織のリーダーとお話をしていて、経営チームにおける役割分担の見直しや、
若手社員への仕事配分に関してディスカッションする機会がありました。
経営者を含め、すべてのリーダーに共通して言えることかもしれませんが、
仕事を抱え込みすぎていませんか?
時期尚早、まだ部下が十分育っていないから・・・
そう思い込んではいませんか?
中には手放せないではなく、手放したくない人もいるかもしれませんが・・・
ピーター.F.ドラッカーは、「仕事は人を育てる最高の道具である」
と言っています。自分のことを振り返ってみれば、よくわかることかもしれませんが、
仕事を通じてしか人は育成されないといってもよいのかもしれません。
今の「自分」の能力は、これまでの仕事を通じて身についたものではないでしょうか?
そうすると、人を育成するには、「挑戦的な仕事」を与えること。
少し背伸びして、できないことを可能にする挑戦的な仕事が人を育てるのです。
そして重要なのは、
・絶えず新しい仕事に挑戦すること
・日常の仕事の中に、挑戦的な仕事を組み込むこと
それが大切なポイントになってくるように感じます。
前職SAPで働いていたときは、「今の仕事 + 1(ワン)」とよく言われていました。
つまり、貢献すべき仕事以外に、何か1つチャレンジするように促されていました。
先週お会いした女性のリーダーの方ですが、若手の部下の皆さんにこのように宣言したそうです。
「私、1年後にこの会社辞めますから、今から引き継ぎを始めていきますね」
最初、周りの人たちは本気か?
とあまり信じなかったそうです。でも、本当に仕事が振られ始め、
部下の皆さんも、本気で新たな仕事に取り組み始めたそうです。
1年後、本当に彼女が辞めるかどうかは、まだ未知数なのかもしれませんが、
彼女自身が、彼女にとって「次なる新たな挑戦」に向けて1歩進みだしていることは
間違いないようです。
大胆と言うべきか、戦略的と言うべきか・・・
いずれにせよ、人を育てるには時間がかかるのも事実だと思います。
皆さん、計画的に次世代リーダーの育成を進めていますか?