【Vol.7】 権限委譲、進んでいますか?
今週は前回のテーマである「挑戦的な仕事が人を育てる」、次世代リーダーの育成にも関係するお話になります。
権限委譲は、その必要性が叫ばれながらも、実現することがなかなか難しいと言われています。
皆さんの組織において、権限委譲は進んでいますか?
とりわけ営業組織の中間管理職において、近年、プレイングマネージャーを
求められる傾向があるように感じます。
・自身も営業として数字を背負い、1人の営業として結果を出さないといけない
・マネジメントとして、管理職・リーダーの仕事もしないといけない
・チームメンバーの営業支援をしながら、メンバーを育てていかないといけない
そうすると、やるべきことは山のようにあり、しっかりセルフマネジメントをし、
人に任せることをしていかないと、日々追いつかないように感じるかもしれません。
終わりのない雪かきのようで、毎日があっという間に終わってしまい、とりあえず
目の前の優先順位が高い仕事をつぶしている状態かもしれません。
統括部長や部長の期待は高く、自ら生産性を高め、パフォーマンスを維持しながら
成果を積み上げていかないといけない・・・。
多くの業務をこなしながら、個々、チームとしての結果を出していかないといけない・・・。
そこに大きな葛藤を感じているミッドキャリアのリーダーが多いのではないかと感じます。
生産性を高め、それぞれの役割において最大限に貢献をしていくことを考えると、
課長やグループリーダーだけではなく、私たち経営者、経営幹部、統括部長、部長、
すべてのリーダーが、まず権限委譲の目的を理解するところから始めていく必要があります。
なぜ権限委譲が大切なのか?
その目的は何か?
自分が新たに貢献する仕事をするために権限委譲をすること。権限委譲により、
自らの存在価値が高まる状態をつくっていくことが重要になります。
上司にやりきれないほどの仕事があり、忙しすぎると、部下に責任ある仕事をやらせざるを
えなくなります。そのような状態にある組織では、自然と権限委譲が進み、必然的に
人材が育成されていくと言われています。
したがって、権限委譲がなされるには、自分の存在価値が高まるような新しい仕事、
今以上に重要な新しい仕事が、やりきれないほどにあるという状態が必要で、
そうすることで、自然と部下に「挑戦的な仕事」が回っていくようになります。