【Vol.39】 経営チームのチームワークはどうあるべきか
経営チームのチームワークがどうあるべきか、ピーター.F.ドラッカーは次のように言っています。
1. 経営チームのメンバーはその担当分野において、最終的な決定権を持たなければならない
2. 経営チームのメンバーは、担当外の問題について決定を下してはならない
部門間における対立やコンフリクトは、よくあると思います。
大切なのは、同じ経営チームのメンバーに食ってかからないこと、
感情的になってケンカ腰にならないことです。
場合によっては、上司と話してもらうということも必要かもしれません。
3. 経営チームの会議室の中では徹底的に討議し、会議室の外では、
互いのことをとやかく言ったり、批判したり、けなしたりしてはならない
徹底的に討議をするというのは、信頼関係のもとで、けんかするぐらい話し合うこと。
そのようなイメージです。
4. チームにはキャプテンが必要である。チームのキャプテンは「ボス」ではなく、リーダーである。
ボスとは他の人に対して、何をするべきかをいつも指示・命令するタイプの人です。
だから、周りの人たちからすると、少し嫌な感じがするかもしれません。
5. ある種の決定は、チームとしてのみ下しうるものがある。
少なくともその種の決定を下す前に、その決定案について意見を交わさなければならない
ある種の決定とは、例えばドラッカー5つの質問や、昇進に関わる人事の決定などです。
6. トップマネジメントの課題を達成するためには、メンバー間の意思の疎通に体系的に、
また熱心に取り組まなければならない
すでに行われていると思いますが、少なくても週に1度は集まり、
1~1.5時間は話し合うというようなイメージです。
中小企業だと、時には話し合うテーマがないこともあるかもしれませんが、
話し合うべき重要なテーマがなくてもとりあえず集まり、意見や情報交換など、
そういう時でも自由に話をするという会社もあります。
経営チームを育てるのは難しい。
ドラッカーのマネジメントの基本と原則では、そのように言われています。
理由は、経営チームを作った時、人の話を聞くことが難しいからです。
経営者、経営幹部の皆さん、本当に人の話を聞けていますか?
トップとしての在り方が問われます。
「人の話が聞けないのは、人間として未熟でだらしない」
と、ピーター.F.ドラッカーは言っています。
「聴く」という、正しい聴き方の習慣を身につけるためには、
組織としてのリーダーとなった早い段階から聴き方を学んで、
自分のものにしていかないと、傾聴できるようになるまでは、
それなりに時間はかかるものです。
トップマネジメントチームのメンバーは、お互いを知るために、
1回目の経営会議に、次のことを書いてきてもらうのがよいと言われています。
・なぜこの組織に入ろうと思ったのか?
・今、どのような思いで働いているのか?
・将来、何を目指しているのか?