【Vol.108】 ドラッカーに学ぶ働き方改革 ~長時間労働をどのように是正していくか ①~
前述の上場301社にとって関心が高く、最優先課題となっているテーマは、
長時間労働の是正です。それを是正していくためには、
当然ながら、残業時間を短くしていくしかありません。
そのためには、仕事の生産性を高めていかないといけません。
知識社会におけるマネジメント上の課題は、
知識労働者の生産性向上である。
ピーター.F.ドラッカーは、そのように言っています。
知識社会とは、知識労働者が多い社会で、
知識労働者の生産性をどう高めるか?
それが大きな課題です。
肉体労働者は、毎年4%ずつ生産性が向上し、
この100年間で生産性が50倍よくなった。
50人でやっていた仕事が1人でできるようになった。
それぐらい、生産性が向上したと言われています。
肉体労働者にとっての課題は、
いかにミスなく、早くやるか。
Howが問われています。
他方、知識労働者は、自由度が高い仕事をしています。
そうすると、やらなくてもいい仕事があるかもしれません。
生産性を高くするには、やらなくていいことをやめること。
本来、何をなすべきなのか?
Whatが問われています。
この本来、何をなすべきなのか?
誰が考えないといけないのかと言うと、
本人、一人ひとりが真剣に考えないといけない。
本人のモチベーションも高くないといけない。
ドラッカーのマネジメントの基本と原則では、そのように言われています。
肉体労働者は、働いているかどうかは、見ればわかりますが、
知識労働者は、働いているかどうかは見えないと言われています。
例えば、ある人がずっとPCの画面を見ていても、
働いているかどうかが、わからないのです。
ひょっとしたら、全然違うことを考えているということも
あるかもしれません。
知識労働者の生産性向上、どのように高めていくか?
生産性を高めていく取り組みですが、
組織レベルと現場レベルに分けて考えることができます。
今回はまず虫の目で、部門の現場レベル、業務レベルにおいて、
効率的に仕事をしていくために、何がなされるべきなのか?
それを考察していきたいと思います。
ドラッカーのマネジメントの基本と原則では、まさに
仕事の生産性を高めるには?
というテーマになります。
企業や組織の規模を問わず、
子育てや介護などと、仕事の両立を支援することは、
経営者にとっても、待ったなしの経営課題です。
次回以降、詳細に触れていきたいと思います。