【Vol.112】 ドラッカーに学ぶ働き方改革 ~長時間労働をどのように是正していくか ⑤~
仕事を明確に定義できれば、それによって達成されるべき成果は何で、
どのような知識労働が必要とされるかも明確にすることができる。
ドラッカーのマネジメントの基本と原則では、そのように言われています。
単純労働や、肉体労働と比較してみると、
例えば、ペットボトル飲料の生産ラインでは、
飲み物が注入されたペットボトルが、ある工程までくると、
キャップを取り付けることが決まっています。
農家の方は、稲の苗を植えると、麦ではなく
稲が実るということが、始めからわかっています。
一方で、知識労働者の場合は、
追求すべき適切な成果は何か?
という問いには、複数の答えがあるのが普通です。
例えば、営業担当の場合、
・売上総金額
・新規契約件数と売上金額
・案件創出件数
・顧客維持率 etc.
どの成果目標も適切です。
しかし、これらは同じではなく、それぞれに異なり、
それぞれに応じた考え方や研修、報酬が必要となります。
そしてこれは、あらゆる知識労働者に当てはまります。
知識労働者の生産性を向上させる次の重要なステップは、
特定の労働者の責務について、
何が達成すべき成果か?
何を成果とするべきか?
それを定義することが大切になります。