【Vol.114】 ドラッカーに学ぶ働き方改革 ~長時間労働をどのように是正していくか ⑦~
知識労働者の生産性を向上させるための次のステップは、
仕事の質を定義し、仕事の質を高めることです。
単純労働や肉体労働において、
仕事の質 = 不良品を作らない
そのような意味合いで使われることが多いかもしれません。
最新の統計を使い、品質を数値で表すことができるので、
どの仕事が標準以下で、許容できないかを識別することは
簡単にできると思います。
一方、知識労働者における仕事の質は、職種によって異なります。
例えば、学校の教師の場合、何人に教えたかではなく、
何人に学ばせることができたか?
外科医の場合、手術をこなした数ではなく、
重要なのは、手術の成功率です。
また、知識労働者が携わるビジネスでは、
仕事の質 = 情報の質
そのようにも捉えられており、
経営者が意思決定をできるかどうかで、
仕事の質が決まると言われています。
すべての知識労働者において、仕事の質を定義する必要があり、
個々の知識労働者がそれを深く考える必要がある。
ピーター.F.ドラッカーは、そのように言っています。
情報の量が豊富で、その内容がたとえ正確であっても、
経営者が意思決定に用いることができる内容かどうかで、
情報の質が決まります。
よって、すべての知識労働者において、何をもって
仕事の質を図るかを正しく定義することが必要です。
仕事の質は、仕事内容と成果が決まれば、自然と決まってくる。
ドラッカーのマネジメントの基本と原則では、そのように言われています。