【Vol.23】 経営者の役割は何か?

経験と勘で経営をする時代は終わり、変化が常におきているこの時代。
経営者に求められている役割は3つあります。

1. 自らの組織に特有の使命を果たすこと

1つ目の役割として、使命を果たすこととは、

「今、社会は何を求めているのか?」

と問いかけ、

「わが社は、強みと卓越性を活かして何に応えていくのか?」

それが、使命を果たすということです。

またそれは、使命を果たす「事業」を通じて経済的成果を出すことであり、

「次の社会にどのように貢献をしていくのか?」

使命を果たして、売上・利益が上がっている状態、社会に貢献できている状態。

これが、自らの組織に特有の使命を果たすということと、
ドラッカーのマネジメントの基本と原則では、そのように言われています。

2. 仕事を通じて働く人たちを生かすこと

経営者の2つ目の役割として、仕事を通じて働く人たちを生かすとは、どういうことかと言うと、
全員を貢献者にすることです。

全社員が貢献できていると思える状態にし、仕事の成果から満足を得られる状態をつくること。
それが、全員を貢献者にすることであり、仕事を通じて働く人たちを生かすということである。

そのように、ピーター.F.ドラッカーは言っています。

3. 自らが社会に与える影響を処理するとともに、社会の問題について貢献すること

3つ目の自らが社会に与える影響を処理するとは、わかりやすく言うと、

「社会的責任」です。

例えば、製造業であれば、工場や製造現場となる建物・施設をもっている組織が多いかと思います。
そうすると、工場や施設から出る音や排水など、悪い影響を防ぐ努力をしなければなりません。

鉄道事業においても、例えば小田急線では高架上に騒音壁が設けられていたり、
ロングレールの採用で継ぎ目を減らすことにより騒音を減らしたり、
環境にやさしい新車両の導入によって電力節減を図ったり、
組織によってさまざまな取り組みがなされていると思います。

また住宅を建設している現場では、家をカバーで覆い、
騒音や塵などの拡散を防ぐ工夫がなされていたり、
工事責任者とその連絡先や、工事期間、作業時間まで表記されており、
最近は近隣住民に対し、事細かく配慮がなされているように感じます。

さらに身近なところで言うと、夏場、冬場の社内空調温度設定や、クールビズなども、
節電やCO2排出削減を意図した取り組みを通じ、社会に与える影響を処理しているとも言えます。

そして、社会の問題について貢献をすること。

それは、世の中のあらゆる社会問題に対し、私たち組織の強みを活かせるかどうか?
強みと卓越性で貢献することができるかどうか?

それらが、私たち経営者が担わなければならない、大きな3つの役割なのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です