【Vol.32】 東芝、シャープ、そして私たちは何を学ぶべきか?

ここ数回にわたり、マネジメントを学ぶ重要性や、効果的なマネジメントの学び方
そして学習する組織をどのように創っていくのか、というお話をさせていただきました。

知識社会におけるマネジメント(経営)上の課題は、

・知識労働者の生産性向上
・指示命令ではなく、方向づけによるリーダーシップ

この2つと言われています。

知識社会とは、知識労働者が多い社会のことです。
肉体労働者以外の方が、知識労働者に当てはまります。
この100年間を振り返ってみると、肉体労働者は減り続け、
反対に知識労働者は増え続けています。

肉体労働者は、毎年4%生産性が向上し、100年前と比べると5倍よくなったと言われています。
5人でやっていた仕事が1人でできるようになったイメージです。
工場などの生産現場を想像するとわかりやすいかもしれませんが、
肉体労働者にとっての生産性の向上は、「How」です。
いかにミスなく、早くやるか。

対して、知識労働者は、比較的に自由度が高い仕事をしている人たちです。
期限さえ守れば、ある程度は自分の裁量で決めて、仕事を進めていけるところがあります。
やらなくてもいいのに、今までの流れで、ただ続けているという仕事があるかもしれません。
そういう意味において、生産性を高くするには、やらなくていいことをやめること。
本来、何をなすべきなのか?「What」の追求が生産性の向上になります。

「本来、何をなすべきなのか?」

それを誰が考えないといけないのか?

本人である、私たち一人ひとりが、真剣に考えないといけません。
そして、私たちのモチベーションも高くないといけないと言われています。

肉体労働者は、働いているかどうかは、見ればわかります。
一方で、知識労働者は、働いているかどうかは、わかりません。見えづらいところがあります。
PCを見ていても、仕事をしているかどうか、わかりません。(笑)

だから、なおさら指示命令ではなく、方向づけによるリーダーシップが必要だと言われています。
その方向づけは、どこから導き出すのかというと、「使命」から引き出します。
使命による方向づけにより、仕事の価値を感じてもらうこと。
それが大切になってきます。
そして、知識労働者の生産性をどう高めるかが大きなテーマなのです。

知識社会におけるマネジメント上の課題を踏まえ、

私たちトップマネジメントは、何を学ばないといけないのか?
トップが身につけるべきこと、効果的に学ぶべきこととは何か?

私たち経営者、経営チームは「マネジメント(経営)」を体系的に学ばないといけません。
具体的に何から学んだら体系的に学べるのか?

第1歩は、ドラッカー5つの質問に対する答えの形成をしていくことです。

・5つの質問の深い問いを理解すること
・質問に答えられるようになること
・真剣に考えて、答えていくこと

ここから、事業の骨格ができると言われています。

ピーター.F.ドラッカーの5つの質問とは、以下の問いになります。

1. われわれの使命(事業)は何か?
2. われわれの顧客は誰か?
3. 顧客にとっての価値は何か?
4. われわれの成果は何か?
5. われわれの計画は何か?

なぜ、ドラッカー5つの質問を学ばないといけないのか?

経営管理者の5つの重要な仕事の1つに、「目標を設定する」という仕事があります。
ドラッカー5つの質問も、目標設定の一部分であり、
経営管理者の5つの仕事の中で、一番最初の大きな仕事だからです。
そして、このドラッカーのマネジメントの基本と原則を
繰り返しの思考と習慣にしていくことが求められています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です