【Vol.65】 顧客を理解する ②
前回に引き続き、「顧客は誰か」の理解を深めていくにあたり、
以下の問いを発していくことも大切です。
顧客でなくなった人はどのような人たちか?
その人たちは、なぜ我が社の商品・サービスを購入しなくなったのか?
そこに顧客が求めている価値が眠っています。
それを知っておくことは、今後のビジネスの成長や
イノベーションには欠かせない情報となります。
通信教育のサービスを提供しているある会社では、
顧客が会員を退会したあとに、個別訪問をおこない、
退会理由を明確にするとともに、
我が社ができていないことは何か?
至らないことは何なのか?
実際、顧客が求めていることは何か?
顧客にとっての価値は何かを確認されているそうです。
そして、
誰が顧客になりうるか?
本来、誰が顧客であるべきか?
タイムラインを少し意識し、現在の顧客から、
過去の顧客、 そして未来の顧客へと視点を変えながら
「われわれの顧客は誰か」を理解し、
取り組みを深めていくことができます。
企業の規模が大きくなればなるほど、
このテーマへの取り組みには時間がかかります。
1つの大きなプロジェクトとして、1年ぐらいかけて、
継続的に取り組む企業もあります。
世の中の変化のスピードは速いので、
1~1.5年の時間の経過に合わせて、
・われわれの顧客は誰か
・顧客にとっての価値は何か
・われわれの使命(事業)は何か
一貫性が保てるよう常に意識をしながら、
微調整をしていくことが求められています。
そして、それを繰り返していくことにより、
ドラッカーのマネジメントの基本と原則が
繰り返しの思考と習慣になっていくのです。