【Vol.173】 リーダーとして、ハートを使っていますか?
「修道士は沈黙する」という映画の中に、
主要8カ国(G8)財務省会議の出席者が
ジョークを紹介する場面があり、
心臓移植を待ちわびる銀行家と医師との間で、
次のようなやりとりがあります。
医師:「あなたに合う心臓の提供者が見つかりました。小学生の男の子です」
銀行家:「だめだ。若すぎる」
医師:「では、40歳の働き盛りのファンドマネジャーは?」
銀行家:「そんなハートのない心臓はごめんだ」
医師:「70歳代の中央銀行首脳の心臓はどうでしょう」
銀行家:「それがいい。彼は一度もハートを使ったことがないはずだからな」
経済や金融を動かしているリーダーの在り様を見事に皮肉っています。
私たち、経営者、経営管理者も同じです。
・売上、利益目標必達
・コスト削減/効率化
・納期厳守
そういうKPIに追われる日々だとは思いますが、
頭が良く、優秀なだけでは、リーダーは務まりません。
リーダーには、「愛」と「意志」のバランスも必要です。
動機づけを行い、コミュニケーションを図ること。
ドラッカーのマネジメントの基本と原則では、そのように言われています。
動機づけを行い、コミュニケーションを図ることは、
経営管理者5つの仕事の1つ、つまり経営者を含め、
すべてのリーダーの仕事の1つです。
ついて来る者がいてこそのリーダーである。
ピーター.F.ドラッカーは、そのように言っています。
社長。社長のおっしゃっていることは、わかります。
おっしゃっていることは正しいし、その通りだと思います。
私たちがやらないといけないことであることも、承知しております。
でも社長、あなたにはついていきたくないです。
そう言われると、とても悲しいものがあります・・・